適材適所を活かす「適数適時」
適数適時とは
別ページで適材適所の重要性がとても高いことを説明しましたが、適材適所に加えて適数適時も考える必要があります。個に合う仕事をすることで個の能力が引き出せられますが、仕事は個ではなく個が集まった集団で行われますので、集団のパフォーマンスを向上させていくために視野を広げた適数適時を知りましょう。
仕事量に対する人手
仕事量に応じた適切な人数である適数という数字に注目してみましょう。10人で済む仕事を20人で行った際には仕事時間が単純計算で半分になるかといえば、そんな単純な計算式が当てはまるほど集団での仕事は簡単ではありません。人間関係が複雑になることもありますし、仕事の人数が多いことからパフォーマンスを発揮しない、いわゆるサボる存在が出てくるリスクもあります。
つまり、適切な人数から超える人数で仕事をさせてしまうと、1人あたりのパフォーマンスが下がる可能性が高くなり、人件費の面でもパフォーマンスの面でも悪い方向へと向かうことがあります。どれほどの人数がこの仕事には適切であるかという点をしっかりと把握して、適数を配置することが重要です。
余裕のあるスケジュール
スケジュールには余裕を持てと言われることが一般的ですので、スケジュールに余裕を持って仕事を行わせることが多いです。しかし、仕事の締め切りに対して人は締め切りに合わせた仕事をします。同じ仕事を3日後を締め切りにしても7日後を締め切りにしても、している仕事量は一緒ですが3日後に設定した方と7日後に設定した方では、締め切りに合わせて仕事を組むので、3日後を締め切りにした方が、圧倒的に生産性が高くなります。
このように、仕事量にはその量に応じた適切な時間が存在しています。この適時を間違えると3日分の人件費で終わらせられる仕事が7日分の人件費をかけてしまうことにつながります。また、その分4日分のパフォーマンスが落ちることにもなります。適時を設定することによって高い生産性を実現することが出来ます。
適数適時の意識を持つ
適している所に適している人材を配置することは重要です。それに加えて、仕事量に対して適切な数を、仕事量に対して適切な時間を設定する適数適時を意識することで、より一層高いパフォーマンスが期待出来るようになります。適材適所同様に、自分はどれだけの仕事量をこなすことが出来るのか、どれだけの仕事量をどれだけの時間でこなすことが出来るのかといった、さらに深いところで自分の能力を把握することは重要です。