適材適所が重要なワケとは?
適材適所とは
適材適所という言葉は馴染みのある言葉ですが、正確にどのような意味合いで使われているかという点について知っていますでしょうか。適材適所とは、人の能力、特性といった個人の様々な特徴を正しく評価して、その評価の下ふさわしい地位や仕事につけることを表す四文字熟語です。
仕事には多くの職種があり、事務職ひとつをとっても人事や経理、法務といったものがあり、技術職は研究や開発、品質管理といったものがあります。それぞれの職種によって必要な能力や重要視される能力は全く異なるため、それぞれの職種にそれぞれ個人の能力、特性にマッチした人物を配置することが適材適所の考え方です。
なぜ重要なのか?
適材適所は労働者にとっても会社側にとっても非常に重要なものとなっています。適材適所によって労働者の能力が発揮しやすくなることで、仕事の生産性が向上して少ない人員でも十分な仕事を回すことが出来るようになります。これによって人件費の削減や、仕事量を増やすことなどが可能になります。
そして労働者のモチベーションやストレスを管理する面においても高い効果があります。仕事の生産性が上がることで残業の発生が少なくなること、仕事自体を楽しめるためストレスが抑えられること、楽しいと感じる仕事をすることで自発的な思考や行動がみられることなど様々な要因から効果があります。
これらの理由から、適材適所は労働者だけではなく会社にとっても非常に多くのメリットがあるため、適材適所が重要であることがわかります。
適材適所の難しさ
適材適所は多くのメリットからとても重要であることがわかっていますが、なかなか実現されていないケースが多いのが現実です。どのような会社に勤めるかという点に関しては自らで選択して働くことが出来ます。しかし、入社後は人事がどのような配属先で、実際にどのような仕事をさせるかということを決めますので自分で仕事を選ぶことは出来ません。
そして自分自身でもどのような仕事を得意としており、どのような適性があるかということを理解するのは時間がかかります。自分自身でもどのような適性があるのかがわかっていないという面から、最初に決まった仕事を続けてしまうということが多く存在しています。
仕事が出来る、出来ないといった判断を実力不足や努力不足といった面から判断してしまいがちですが、適材適所が重要であるということをわかっておらず、自分の適性とは異なる仕事をしてしまっているという場合もあります。